ワークフローで解決できる課題とは?導入後の課題も紹介
ワークフローシステムの導入を検討している企業様は、
申請・承認業務やその他の業務フローにおいて課題を抱えていらっしゃるかもしれません。
では、ワークフローシステムの導入によって解決できる課題とは何でしょうか?
このページでは、ワークフローシステムで解決できる課題と、
ワークフローシステムの導入後、上手に使いこなせないとどのよう課題が発生してしまうかについて解説いたします。
ワークフローの導入で解決できる課題
まずは、ワークフローシステムの導入によって解決できる課題を一つずつ見ていきましょう。
ワークフローシステムで解決できる課題は、大きく次の6つです。
申請に時間がかかる
ワークフローシステムを利用せずにアナログな方法で申請・承認業務を行う場合、申請書のフォーマットのデータを探して、必要事項を入力した後、印刷しなければなりません。もしくは、申請書を印刷した後に手書きで記入することになります。
また、社外からは申請が行えないため、外出先から申請だけのために社内に戻らなければならないことも出てきます。
このように申請にかかる時間も、ワークフローシステムなら、インターネット環境があれば、いつでもどこからでもワークフローシステム上に登録されたフォーマットを選んで入力して、そのまま申請が可能です。申請にかかる時間を大幅に短縮することができます。
進捗状況を把握できない
紙ベースの申請・承認では、申請書類が現在どこにあって、誰の承認までが済んでいるのかを確認するために、承認者に聞いて回って確認するしか方法がありません。
このように、承認の進捗状況をスピーディに把握できない状態では、意思決定の遅れが生じてしまいます。これは、目まぐるしくビジネス環境が変化する現代において、致命的なことだといえます。
承認に遅れや漏れが生じる
申請・承認を紙ベースで行っていると、たとえ承認漏れが生じていても、それに気づくことは困難です。気づくとすれば、「承認されるのがあまりにも遅い」などと感じた申請者が確認して初めて発覚するというパターンになるでしょう。それでは「進捗状況を把握できない」と同様、ビジネス競争で不利に働きます。
また、申請書類がほかの書類に交じり、誤ってシュレッダーなどにかけられてしまったり紛失してしまったりということも起き得ます。
このように「漏れ」が生じることがなかったとしても、承認業務は、申請書類があるデスクでしか行えないため、承認者の出張中、長期休暇中などは承認が滞り、遅れが発生してしまいます。
業務における情報共有が不十分になる
ワークフローシステムは、単なる申請・承認業務へ活用するだけでなく、申請・承認を伴う業務全般に活用できます。
仮にワークフローシステムがなかった場合、業務に関連するデータや資料は、ファイルサーバーなどに業務ごとにフォルダを作成して格納するなどの方法を取ることになります。しかし、これでは、業務に関連するファイルを探すのに手間がかかります。この手間が面倒でデータや資料の確認を怠るメンバーも現れるでしょう。情報共有が不十分になれば、ミスを冗長するなど、業務効率が悪化しかねません。
一方、ワークフローシステムがあれば、業務に関連したファイルを紐づけてアップロードできるため、シームレスな閲覧が可能になり、業務効率が向上します。
また、業務の関連ファイルをワークフローシステム上に集約できるため、バージョン管理なども含め、ファイル管理を効率化できます。
業務が属人化している
ワークフローシステムは、手順が決まっている業務でも活躍します。
もし、手順が決まっている業務においてワークフローシステムを導入していなければ、人によって作業の順番や方法が異なっていてもなかなか気づきにくく、そのまま属人化してしまいます。
ワークフローシステムを利用することで、ワークフローシステム上に設定された順番でしか承認されなくなるため、属人化を解消できます。
文書の改ざんなど内部不正の恐れがある
申請・承認書類や業務の関連書類を紙ベースで運用していると、紛失はもちろん、改ざんの恐れも出てきます。
一方、ワークフローシステムで書類を管理していれば、アクセス制御が可能でログ情報も残るため、内部不正を防ぐことができます。
ワークフローの導入後に生まれる課題
上記のように、申請・承認や業務におけるさまざまな課題を解決できるワークフローシステムですが、導入後にうまく活用できないと、新たな課題が生まれる恐れもあります。
たとえば、以下のような課題です。
活用されずアナログなワークフローが存続する
せっかくワークフローシステムを導入したのに活用されず、結局、紙ベースでの申請・承認が残ってしまうというケースです。
原因としては、大きく二つ考えられます。
一つは、導入したワークフローシステムの使い勝手が良くなかったり、必要な機能が揃っていなかったりした場合。目的に合ったワークフローシステムを選んでいないと、導入にかけた時間や費用は無駄になってしまいます。
もう一つが、自社に合ったワークフローシステムを選べていたにも関わらず、導入後の操作講習や不明点の解消など、現場に定着させるための施策が不十分だったために、社内に浸透しなかったという場合です。
これを避けるためには、導入前後で従業員に対する十分な講習の場を設け、導入後も不明点や不具合などについて相談できる窓口を周知する必要があります。
業務フローが変更になったら合わなくなった
導入時の申請・承認や業務のフローにはマッチしていても、時間の経過とともに変化するフロー変更とのズレが生じてくることもあります。この時、ワークフローシステム側を新たなフローに合わせて変更できる仕様になっているかどうかがポイントです。
変更できなかったり、変更作業が煩雑だったりするワークフローシステムだと、前項と同様、次第に放置されてアナログな作業に逆戻りしてしまいます。
業務効率化があまり進まない
ワークフローシステムの導入によって、申請・承認や業務フローにおける非効率性の課題を解決したいのなら、導入前の準備も重要になってきます。
なぜなら、システムに乗せるワークフロー(業務プロセス)そのものが非効率なものであれば、ワークフローシステムの導入効果も半減してしまうためです。ワークフローシステムの導入効果を最大限、享受するためにも、既存のワークフローや業務プロセスを見直し、必要に応じて改善することが大切です。
たとえば、承認回数が多すぎる、まとめて実施した方が効率の良い作業がある、流れの悪い部分があるなどの課題があれば、改善が可能でしょう。現場の担当者へヒアリングを実施するなどして、このような非効率な部分がないかどうかをチェックしてみてください。
ワークフローの導入に当たり、知っておきたい注意点については、下記ページもご覧ください。
ワークフローシステムを導入・活用する際の注意点は?
ワークフローの導入で、業務上の課題を解決しよう
ワークフローシステムの導入で、申請・承認や業務フローにおけるすべての課題が解決するというわけではありませんが、ここでご紹介したようなポイントに注意することで、未導入では解決できないような課題や、導入後に発生しがちな課題については解決できるでしょう。
ワークフローシステムの導入で、データの可視化や業務効率化、コスト削減、意思決定のスピードアップなどが可能です。ぜひ、有効に活用して課題解決につなげましょう。